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水面から射し込む光を背中に受けて泳ぐ
コビレゴンドウの群れ



呼吸のため水面に顔を出すコビレゴンドウ



ゴビレゴンドウのスパイホップ
ハワイ島コナでは、ボートでクルージングしていると、巨頭鯨(ゴンドウクジラ)の仲間に遭遇することがあります。中でも一番よく遭遇するコビレゴンドウは、社会性が強く20頭ほどの集団で行動していますが、体長約5m、体重約2トンの巨体が群れをつくり泳ぐ姿は圧巻です。

通常、沿岸で遊ぶことの多い私達が、コビレゴンドウなどの外洋性生物に遭遇する機会は少ないと思いますが、世界的にも特殊な地理にあるハワイ島では、比較的簡単に外洋性の大型生物を観察することができます。

ハワイ島は、広い太平洋の中央に位置し、周囲を取り囲む水深数千メートルの海底からそびえる巨大な山の頂上が、海面から突き出たような島なので、ボートで少し沖の方へ行くだけで、まだ島の家々がハッキリ見えるぐらい陸に近い距離でも、水深1000m以上の外洋性生物が生息する場所へ到達できるからです。

水深1000mの海域では、太陽光が空から海に射し込むだけでなく、大海に洗われた濁りのないブルーの深い海底から、太陽光がまるで空に向けて放たれているかのように見え、とても綺麗です。

ダイビングやシュノーケリングの合間のクルージング中にコビレゴンドウの群れに遭遇した時には、一緒にシュノーケリングを楽しんだりしますが、澄み渡るブルーの海でゴンドウクジラと共に過ごす時間は、きっと一生の思い出になると思います。

コビレゴンドウの群れは、頭部が丸くて大きい少数の成熟雄と多くの雌、そしてその子供達からなり、夜間深海から浮上してくるイカ類を主食としています。背ビレの形状や傷などで固体識別ができ、背ビレ内縁のシワが多い個体は、年を経ていることがわかります。

ボートが近づくと頭を海面から持ち上げて周囲を観察するスパイホップと呼ばれる行動をよく見せてくれますが、つるりと丸い頭が次から次へと海面下から現れる様子は、まるで巨大なモグラたたきゲームのようで、ユーモラスで迫力もあり、忘れがたい光景です。

写真・記事提供:コナ・コースト・クルーズ

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